モルゲンロート

南青山のギャラリー モルゲンロート


高橋 悠眞 富永 一真 二人展 -NEW LIQUID-

2025年10月24日(金)~11月3日(月)
13時~19時 最終日17時終了
28火29水30木曜休廊  


本展では、漆とガラスという異なる素材においても、形になる前は液体という共通点に着目しました。また、両者ともにストリートカルチャーから影響を受けており、それらの要素を工芸素材を通して新たに表現することをコンセプトとしております。


※10月26日(日)19時より11月3日(月)17時まで 「高橋 悠眞 富永 一真 二人展 -NEW LIQUID-」のonline shopを開設いたします。
ご覧いただけましたら幸いです。
全ての作品を掲載している訳ではありませんので、気になる作品がございましたら、お気軽にメッセージやメールなどでお問い合わせください。


高橋 悠眞 Yuma Takahashi








私は、漆ならではの艶やかな質感や透け感を活かしながら、現代的な色合いを重ねることで、精神や記憶の境界を表現したいと考えています。主に「変塗(かわりぬり)」という技法を用い、漆を幾重にも塗り重ねて研ぎ出すことで独自の模様を描き出しています。変塗は江戸時代に刀の鞘に多く用いられた技法で、現代では津軽塗として知られています。私は漆本来の落ち着いた色味に現代的な色相を掛け合わせ、日常に親しみやすい作品づくりを心がけています。

今回展示する《circulation》シリーズは、廃材や不用になった木材を支持体として用いた作品で、その循環性にちなみ名付けられました。木材の凹凸や個性を生かすように漆を幾重にも重ね、研ぎ出すことで模様を浮かび上がらせています。

東日本大震災直後に東北芸術工科大学へ入学し、学業と並行して石巻を中心に災害ボランティアに従事した経験は、私に「作ることの意味」を考える契機となりました。多くのものが壊れ、流出していく中で、新しく生み出すのではなく、そこから新たに「見出す」ことはできないか――。
その問いが、現代では居場所を失いつつある漆と、朽ちていく木材を組み合わせ、「作らないで作る」という制作スタイルへとつながっています。
ぜひ会場でご高覧ください。


1988年 東京都 出身
2015年 東北芸術工科大学 芸術学部美術科工芸コース 卒業
2018年 金沢卯辰山工芸工房 修了
現在 金沢市にて制作

展示歴
2023年 「 circulation 高橋悠眞 個展 」モルゲンロート(青山)
2024年 「千面・酒皿珍藏展III」TOUCHギャラリー(香港)
    「氏家昂大・高橋悠眞 展」スペース大原(岐阜)
    「深遠展 後関裕士・高橋悠眞 」 gallery mus(代官山)
2025年 「HARE×高橋悠眞」 HARE,JP(原宿)
    「杉原倫子・高橋悠眞 二人展」 縁煌加賀依緑園(石川)
収蔵  「金沢卯辰山工芸工房」

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富永 一真 Kazuma Tominaga








すごく強い雨が窓に当たって景色が歪むのをみました。
透明なものが透明で歪むのは凄く綺麗だと思いその姿を茶碗で表現できないかと考え制作したのが今回出品している茶碗の「殴雨」です。 その景色が歪む現象をみる度にラッパーのShing02さんの曲が頭をよぎります。
タイトル「殴雨」はここからです。 雨による景色の歪みを意識し始めたのはずっと前からのことです。 ただ、近年になって形になったのは、北陸にきて雨の日を多く過ごし、「殴雨」が頭に流れることが増えたのが関係するのかなと思います。

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